こんにちは、田中琢郎です!
私はこれまで10年間で、1万社以上の中小企業や個人事業主を支援してきました。スモールM&Aや事業承継、さらには起業支援を行う中で、個人でM&Aを検討する方が直面する悩みについて数多くの相談を受けています。
特に**「譲渡価格」「仲介手数料」「融資の活用」**は、初めてのM&Aを検討する方々にとって非常に大きな壁です。本日は、その悩みを解決し、スモールM&Aを成功させるための具体的なポイントをお話しします。
この記事を読むことで得られるメリットとして、以下のような点が挙げられます:
- 譲渡価格の適正な判断基準がわかる
- 仲介手数料の適正価格や注意すべきポイントが理解できる
- 日本政策金融公庫の創業融資など、M&Aに活用できる融資制度を知ることができる
スモールM&Aは、初めての方にとってハードルが高いと感じることも多いですが、適切な知識と判断基準を持つことで、その成功率は格段に上がります。ぜひこの記事を最後までお読みいただき、失敗しないM&Aのための参考にしてください。
個人でスモールM&Aを検討する際によくある3つの悩みポイント
スモールM&Aに挑戦する個人の方が直面する悩みは、多岐にわたります。その中でも特に多く寄せられるのが、**「譲渡価格」「仲介手数料」「融資の活用」**に関する3つのポイントです。これらの課題を解決するための具体的な考え方と対応策について、順を追って説明していきます。
1. 譲渡価格の適正ってどう決めるの?
M&Aを進めるにあたり、**最も多くの人が悩むのが「譲渡価格の適正」**です。スモールM&Aの市場では、企業の規模や業種によって価格の算出方法が異なるため、初めてM&Aに挑戦する方にとっては非常に難しい判断材料となります。
【結論】譲渡価格の基準は、買収後に自分が稼ぐ予定の営業利益の2年分までが適正です。
この基準を持つことで、価格が高すぎる案件に手を出すリスクを避け、長期的に安定した経営が可能な案件を選べるようになります。
譲渡価格の具体的な計算方法
譲渡価格は多くの場合、利益や資産、負債などを基に計算されます。ここで重要なのは、自分自身がその事業を運営してどれだけの利益を出せるかを見極めることです。
例えば、ある企業の現在の営業利益が年間500万円だとします。この場合、あなたが2年間で1,000万円以上の利益を上げられる見込みがあるかどうかが譲渡価格の判断基準となります。
多くのケースでは、今の営業利益だけを基にして価格を決めるのではなく、買収後に自分がどれだけの利益を生み出せるかが重要です。
例として挙げられる誤った譲渡価格の計算方法
たとえば、以下のようなケースでは注意が必要です:
- 利益+資産:これは一見合理的に見えますが、事業が生み出す利益が本当に続くかどうかを考慮しないと、過大評価になる恐れがあります。
- 利益+借入―現金:こちらも似たようなケースで、資産や負債を含めた計算が混乱を招くことがあります。特に負債が多い場合、買収後のキャッシュフローが逼迫し、経営に大きな負担がかかることもあります。
譲渡価格の判断基準のポイント
譲渡価格を決める際には、必ず自分が稼ぐ営業利益を基準にすることが重要です。スモールM&Aでは、現時点の事業の利益だけに囚われず、将来的に自分がどれだけの利益を生み出せるかをしっかりと見極めましょう。
【重要ポイント】
- 譲渡価格は、買収後に自分が稼ぐ営業利益の2年分を基準にすること。
- 現在の利益ではなく、将来の利益計画に基づいて譲渡価格を判断する。
2. 仲介手数料の適正ってどう決めるの?
M&Aの仲介手数料も、個人でM&Aを進める際に非常に悩ましいポイントです。特に、スモールM&Aの案件では手数料の水準が曖昧で、適正な料金がわからないことが多いです。
【結論】仲介手数料は0円が理想ですが、発生する場合は譲渡価格の5%以内が適正です。
仲介手数料の注意点と交渉術
スモールM&Aにおいては、手数料が高すぎると経営に悪影響を及ぼすことがあります。仲介手数料は通常、譲渡価格に対して5%程度が目安とされていますが、これは譲渡する企業の規模や業種によって異なることもあります。
手数料が高すぎると:
- 買収後の成長投資が制限される
- 自己資金の負担が大きくなり、事業の安定性が損なわれる
- 案件選定の幅が狭くなる
仲介手数料の適正基準
仲介手数料は0円が理想ですが、現実にはほとんどのM&A案件で手数料が発生します。その場合、譲渡価格の5%以内に収めることが目標です。この基準を超える手数料が発生する場合、仲介業者と交渉する余地があります。特に、売手側と買手側の両方を仲介する「両手仲介」の場合、仲介手数料が高くなる傾向があるため注意が必要です。
仲介手数料が高額になる理由とリスク
手数料が高額になる理由の一つに、仲介業者が利益相反を避けるためにデューデリジェンス(DD)の支援が限定的であることがあります。これにより、買手にとっては手数料に見合う付加価値が得られない場合が多いのです。さらに、高額な仲介手数料を支払うことで、買収後の成長投資が制約されるというリスクもあります。
仲介手数料の交渉ポイント
仲介手数料の交渉を行う際は、M&A後の経営に与える影響を強調し、手数料を低く抑えるように交渉することが大切です。特に、譲渡価格が高い案件であればあるほど、手数料の削減が重要になります。
【重要ポイント】
- 仲介手数料は譲渡価格の5%以内が理想。
- 手数料が発生する場合は、買収後の成長投資や経営計画を見据えて交渉する。
3. M&A融資は利用すべきか?
最後に、M&Aで融資を活用すべきかどうかについてお話します。特に、スモールM&Aを検討している方にとって、資金調達が成功の鍵となることは少なくありません。ですが、融資に対しては「リスクが大きいのではないか?」という不安を持たれる方も多いです。
【結論】M&A融資を活用することは、リスクを最小限に抑えつつ、成長を加速させる手段です。
日本政策金融公庫の創業融資制度とは?
日本政策金融公庫が提供する創業融資制度は、M&A資金として利用できる強力なサポートツールです。この制度の特徴は、無担保・無保証で利用できるという点です。万が一、事業が失敗しても経営者個人の資産や相続に影響が及ばないため、初めてのM&Aに挑戦する方にとっては非常に魅力的です。
創業融資制度のメリット
創業融資制度を利用することで、以下のようなメリットが得られます:
- 無担保・無保証で利用可能:経営者個人やその家族に負担をかけることなく融資を活用できる。
- レバレッジ効果を活用:自己資金だけでは手が届かない案件にも挑戦できるようになる。
- 低金利の融資:M&Aの初期段階における資金負担を軽減し、長期的な経営の安定に繋げられる。
M&A融資を活用する際の注意点
融資を利用する際には、当然ですが返済計画が重要です。特に、買収後のキャッシュフローを慎重に見積もり、無理のない返済スケジュールを設定することが求められます。また、融資を受ける際には、日本政策金融公庫の創業融資制度の条件をしっかり確認し、適用できるかどうかを判断しましょう。
スモールM&A成功のために押さえるべき3つのポイント
今回お話ししたように、個人でスモールM&Aを成功させるためには、以下の3つのポイントをしっかり押さえることが重要です:
- 譲渡価格は、自分が稼ぐ営業利益の2年分までを目安とすること。これにより、過大評価された価格に手を出すリスクを避けられます。
- 仲介手数料はできるだけ低く抑える。0円が理想ですが、発生する場合は譲渡価格の5%以内に収め、交渉の余地を残しておきましょう。
- 日本政策金融公庫の創業融資を活用し、資金調達の幅を広げる。無担保・無保証で利用できるこの制度を最大限に活用することで、自己資金の制約を超えた案件にも挑戦できます。
ファイナンスアイの支援サービスの例
スモールM&Aを検討している方に、ファイナンスアイでは以下のサービスを提供しています。失敗しないM&Aのために、ぜひご活用ください。
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失敗しない個人M&AやスモールM&Aならファイナンスアイ。M&A融資・資金調達の相談もできる。
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株式会社ファイナンスアイ(経済産業省M&A支援機関登録済)
代表取締役 田中 琢朗(たなか たくろう)
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大手の金融機関・上場企業の財務部門責任者などを歴任し、2014年にファイナンスアイを創業。業界歴30年・創業10年のベテラン。中小企業・個人事業主・起業家と一緒に、現場で泥臭く汗をかいて靴をすり減らして財務を軸に経営者を支援し続け、のべ10,000人以上の圧倒的な実戦経験を持つ。ノウハウを「ファイナンスアイ式メソッド」として確立。中小企業や個人M&Aにはびこる悪質なM&Aの被害をなくすために、M&A支援を本格化。売手・買手のいずれの立場からも真のM&Aを提供。現在も毎月150件以上の新規相談に対応し、毎週セミナーも開催中。
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