はじめに
M&Aの案件選定は、多くの買い手が直面する大きな課題です。「どの案件を選べば良いのか?」と悩む方が非常に多いです。特に、スモールM&Aや事業承継を考えている方にとって、選定は重要なステップとなります。コロナ禍以降、M&A案件が活況となり、多くのM&Aポータルサイトが出てきました。しかし、その中から「良い案件」を選ぶのは簡単ではありません。
この記事では、個人でM&Aを考えている方や、事業承継を考えている買い手に向けて、失敗しないための案件選定の方法を解説します。案件選定には、事前準備が重要であり、この記事では、買い手が知っておくべき5つのステップと、特に注目されるオーナー型M&Aの秘訣について紹介します。ぜひ、M&Aを検討する際に役立ててください。
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M&A案件選定に必要な5つのステップ
1. 自分の経歴が生かせる業界を選定する
M&A案件を選定する際に最も重要なのは、自分の経歴や経験が生かせる業界を選ぶことです。事業を買収し、その事業を経営することになるため、業界に対する知識や経験があることが大きなアドバンテージとなります。例えば、過去にその業界での経験が豊富な場合、既存のネットワークや業務知識をフルに活用でき、M&A後の経営もスムーズに進めることができます。
また、たとえ買収する業界の知識や経験が少なくても、別事業でのスキルを活かして事業を成長させることも可能です。異なる業界でも自分の強みを発揮できるスキルを持っている場合、業界に囚われずに選定するのも一つの方法です。
2. リターン(所得)を考慮して事業規模を見積もる
次に、自身がどのようなリターンを得たいかを考えましょう。特に、M&A後に経営者として事業に関与する場合と、オーナー型として関与し、別の収入源を持つ場合では、得られるリターンが異なります。
もし、経営者として事業を運営する場合、今までの安定収入を捨て、1年以内に希望する報酬を得ることが目標となります。逆に、オーナー型で関与し、他の収入源がある場合は、多少のリターンの遅れがあっても、事業の成長を重視した選定が可能です。
いずれの場合でも、自分が目指す年収や報酬を考慮した上で、事業規模を見積もることが重要です。
3. 報酬を元にした事業規模の想定
目標とする報酬が決まったら、それを元にして買収する事業の規模感を把握しましょう。例えば、目標年収が500万円であれば、事業規模は年商1600万~5000万程度が適切だと考えられます。これは、役員報酬を**売上の30%~10%**として計算したもので、業種や業態によって異なりますが、おおよその指標として役立ちます。
この規模感を理解しておくことで、M&Aポータルサイトで案件を探す際にも、適切なフィルタリングが可能となり、効率的な選定が進められます。
4. 予算を確定し、自己資金を確認する
M&Aにおいては、買収予算が成功のカギを握ります。まずは、自分が持っている資産や現金、金融商品などをしっかり確認し、買収にどれだけの資金を投じられるのかを把握しましょう。
一般的に、300万円以上の自己資金を用意することが望ましいです。これは、M&AにはDD費用(デューデリジェンス:事業の精査費用)や仲介手数料が発生するため、これらを考慮に入れた予算が必要だからです。また、融資を利用する場合でも、一定の自己資金がないと金融機関からの評価が下がり、融資の獲得が難しくなる可能性があります。
5. 案件選定の開始
ここまで準備が整えば、いよいよ案件選定に進みます。M&Aポータルサイトを利用し、さまざまな案件を確認していくことが第一歩です。特に、オーナー型で現場に入らない場合と、現場に入る場合では、選定基準が異なることを理解しておきましょう。
もし、現場に入る場合は、より個別の判断が必要となり、場合によっては無料相談を活用してアドバイスを得ることも重要です。
現場に入らない「オーナー型」の案件選定のポイント
オーナー型のM&Aは、現場に入らずとも事業を運営できるため、最近人気が高まっています。特に、会社員としての収入を維持しながら、副業的に事業を運営することで収入の多様化を図り、将来的に事業を売却して利益を得ることも可能です。
1. BtoCビジネス且つ物販・サービス系がオススメ
オーナー型のM&Aにおいては、BtoCビジネス且つ物販やサービス系の事業がオススメです。このタイプのビジネスは、集客がマーケティングや広告に依存しているため、マーケティングの知識を活用することで、業界経験が少なくても成功できる可能性が高いです。
特に、マーケティングは再現性があり、適切な広告戦略を用いれば、売上を安定させることができます。業界の経験がなくても、マーケティングを駆使することで競争力を維持しやすくなります。
2. 同じオーナー保有型の売却案件を探す
オーナー型のM&Aでは、既にオーナー型で運営されている事業を買収することが重要です。現場にあまり入らなくても、既存のオペレーションが確立されている事業を選ぶことで、買収後の業務や収支が大きく変動しないため、安定した経営が期待できます。
買収後に大きなオペレーション変更を行わなくても、収益が見込めるため、初心者にとっても安心です。
3. 持っているだけで運用可能と考えない
最後に、オーナー型であっても事業を持っているだけでは成功しないことを忘れないでください。ビジネス環境は常に変化しており、競合も次々と登場します。何もしないままでは、事業価値は劣化していきます。自分が何を行い、どのように事業を改善し、成長させていくかをしっかりと考えておく必要があります。
M&A案件選定においては、単に事業を保有するだけでなく、どのように利益を生むのか、どのように事業価値を高めるのかという視点が重要です。
まとめ
今回の記事では、M&A案件選定における5つの準備ステップと、オーナー型M&Aの選定ポイントについて解説しました。以下のポイントを押さえて、成功するM&Aを目指してください。
- 自分の経歴が生かせる業界を選ぶ
- リターンを考慮し、事業規模を見積もる
- 予算を確定し、自己資金を確認する
- BtoCビジネス且つ物販・サービス系を選ぶ
- オーナー保有型の売却案件を選定する
M&Aの案件選定は、M&A全体の成功を左右する最も重要なステップです。この記事を参考にして、慎重に選定を進めてください。
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