起業のための資金調達方法:自治体による制度融資のメリット・デメリット

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スタートアップベンチャー起業のための資金調達方法:自治体による制度融資のメリット・デメリット

2017年6月13日

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スタートアップベンチャー起業のための資金調達方法:自治体による制度融資のメリット・デメリット

スタートアップベンチャー起業家のための制度融資とは

これから新しいビジネスを起こしたい起業家にとって最大の障害となるのが資金調達ではないでしょうか。
そんなときに検討してほしいのが、地方自治体による制度融資です。
ベンチャー企業による経済活性化が期待されている地方自治体の中には、独自の支援制度を設けており、銀行などの金融機関に比較して有利な条件で融資してくれます。
制度融資の条件は最大1000万円~2500万まで、新たに1ヵ月以内に個人または2ヵ月以内に会社を設立する具体的な計画がある、創業後5年以内の法人・個人が対象です。
融資期間は、運転資金が7年以内、背物資金が10年以内、貸付金利は1.7%~2.1%、法人の場合は代表者が連帯保証人、個人は事業主は連帯保証人不要です。
スタートアップベンチャー企業家にとって、このような自治体の制度による資金調達は、心強い味方となるはずです。

スタートアップベンチャー起業家のための制度融資の仕組み

自治体による制度融資の仕組みはどうなっているのでしょうか。
まずスタートアップベンチャー起業家が、最寄りの自治体の窓口を訪れ、融資の斡旋を申し込みます。自治体の窓口担当者は、融資の申し込み書類の各記入事項や創業計画書の内容をチェックしてくれます。
次に信用保証協会に保証の申込みをします。この信用保証協会は担保を持たない起業家に代わって保証人になってくれます。
信用保証協会は、申請書類や創業計画書などをチェックして問題ないと判断すれば、信用保証書を発行してくれます。この審査の際には面談も行います。
あとは紹介してもらった金融機関を訪れ、融資を依頼するだけです。金融機関でも書類チェックや経営者面談を行った後、融資が実行されます。
制度融資による資金調達では、自治体の紹介と保証人になってもらう信用保証協会、実際に融資する金融機関の3者が綿密に関係する仕組みになっています。

スタートアップベンチャー起業家のための制度融資のメリット

制度融資は、スタートアップベンチャー起業家にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。
まず金利が安くなっています。
日本政策金融公庫の新創業融資制度の金利は5年以内で2.6%、15年以内で3.1%です。
制度融資の責任共有利率だと3年以内で1.7%以内、3年超5年未満で1.9%以内、5年超7年以内で2.1%以内、7年超でも2.3%とお得になります。
また借入金の全てを保証協会が保証する全部保証利率では3年以内で1.5%以内、3年超5年未満で1.7%以内、5年超7年以内で1.9%以内、7年超で2.1%以内と、いずれも金利面で有利です。
また元本を返済しなくて良い据置期間も1年となっており、日本政策金融公庫の6ヶ月に比較すると有利な資金調達と言えるでしょう。

スタートアップベンチャー起業家のための制度融資のデメリット

金利が安く、据置期間が長いメリットの一方で、スタートアップベンチャー起業家にとってのデメリットもあります。
最大のデメリットが融資限度額が少ないことでしょう。
日本政策金融公庫の新創業融資は最大3000万円に対して、制度融資は新たな事業計画をしている場合で最大1000万円、創業5年後の法人・個人に対しては最大2500万円と資金調達額が少なくなっています。
審査期間が長いのもデメリットです。
日本政策金融公庫の審査期間は平均で3週間程度となっており、1ヵ月以内に資金調達できます。
しかし制度融資では信用保証協会に保証人になってもらうための審査期間が2ヵ月かかります。また長くなると2ヶ月半かかるため、機動性という点においては難があります。

スタートアップベンチャー起業家のための制度融資のまとめ

制度融資は、最寄りの自治体と保証協会と銀行などの金融機関がタイアップしたスタートアップベンチャー起業家向けの資金調達システムで、新たな創業を目指す個人、創業から5年ほどの個人や法人に利用されています。
最大のメリットは金利の安さにあります。他の金融機関に比較して金利が低いため、月々の返済負担が減らせます。また元本返済のための据置期間も1年と長くなっており、この点においても有利と言えるでしょう。
しかし、融資限度額が低く、審査期間が2ヵ月~2ヶ月半かかるというデメリットもあるため、利用する際には綿密な準備が求められるでしょう。
スタートアップベンチャー起業家にむけた制度融資を検討するなら、仕組みやメリット・デメリットを理解しておきましょう。

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