営業をするうえで時にあなたの個性がお客様に不快感を与えていることが多々あります。まず、認識しなくてはいけないことの一つとして、自分と他人は違うということを認識しなくてはならないでしょう。何をいまさら当たり前のことと思われる方もたくさんいらっしゃるかとは思いますが、営業の現場ではびっくりするほどこれができていない人が多いのです。
例えば、最近の話題でいうと北海道日本ハムファイターズが日本シリーズを制しましたが、お客様から「日ハムが優勝したね!」と言われたらあなたはどう答えるでしょうか?多くの方は「やっぱり大谷は格が違いますね!」とか「日ハムすごいですね!」など軽く受け答えをしてしまうかもしれません。実はこれが、非常によくないのです…なぜよくないかというと、もしこのお客様が広島ファンだったらどうでしょう?もしこのお客様が阪神や巨人のファンで日本ハムを目の敵のように思っていたらどうでしょう?
初めのあいさつ代わりの日常会話でお客様の機嫌を損ねてしまい、話し出す前に商談が失敗する場合もあります。このようなお客様の機嫌を損ねる受け答えを連発している営業マンのなんと多いことか・・・
では、どのように受け答えをすればよいのでしょうか?それは、相手の問いかけに対して自分の意見は交えず、「そうですね!」と明るく答えるだけでよいのです。そうするとお客様の方から「大谷すごかったね!」とか「あと一歩で広島が負けてしまって悔しかったよ!」と向こうが感情をこめてお話をしてくださいます。そこで、初めて「やっぱり大谷の格は違いますね!」や「今年こそは広島が優勝行けるかと思ったんですけどね~!」と話を合わせればよいのです。そうすることでお客様も気分よく話をすることができるようになります。我々営業マンはあくまでもお客様に気持ちよくお話しをしていただくのが仕事です。自分の感情は押し殺してお客様に感情を合わせることでその後のコミュニケーションも円滑に進むのです。
自分はそんな軽率なミスはしていないという方も多い方思いますが、本当に些細な事でもお客様の機嫌を損ねることにつながります。つい先日こんなこともありました、待ち合わせ場所で先方を待っている間に先方から遅れるという内容のメールが届きました。内容は「5分だけ遅れます。」という内容でした。この5分という時間は先方にとってはわずか5分かもしれませんが、こちらからすれば「5分も遅れるのか」と思っているかもしれません。この場合は、「5分遅れますと」伝えるだけでよいのです。「だけ」であったり、「たった」という感覚は、お客様と自分の価値観によって違うのです。
お客様に気持ちよくお話をしていただくには、まずは自分の個性を押し殺し相手の価値観を探ることがポイントです。しっかりと相手の話を聞き自分自身が発する一言一句にも気を使いましょう。ただし、注意点としては自分の意見を求められているときにしっかりと答えないと意思のない奴だと思われる方もいらっしゃるのでTPOで使い分けましょう。