経営ハック-ソフトバンクや楽天の成功を支える高速PDCAサイクル
これまでも仕事のスピードを上げるためのコツについて書かせていただきましたが、実は、この手法は昔から多くの成功者が取り入れていた方法でもあります。ソフトバンクの孫氏や楽天の三木谷氏ですらPDCAサイクルの高速化については以下のように言及しています。
仕事で成果を挙げるには、PDCA~Plan(計画)・Do(実行)・Check(点検・評価)・Act(改善)~サイクルを回すことが重要ですが、ソフトバンクで社長室長を務めた経験のある三木雄信氏は、「PDCAをもっと早く、機能的に回す(=高速PDCA)ことで、前述のような悩みはすべて解消する」と言います。
今回は、ソフトバンク孫氏のもとで社長室秘書をされていた三木氏の考える、多くの人が仕事を滞らせる6つの要因について書かせていただきます。
仕事で「良い結果」が出ない6つの理由
1:計画に完璧さを求めること
計画の綿密さばかりにこだわってしまった結果、多くの人が結果を出すところまで行けていない。
仕事で初めから完璧なものなどなかなかありえません。まずは、挑戦してみて、少しずつ軌道修正をして皆様の目標に近づけていくことが大切です。
2:一球入魂主義
何かの仕事をやるとき、それをクリアするための方法を一つひとつ試しているから、すごく時間がかかる。
試せるものは可能な限り試すことも必要です。問題をクリアするためには、時には真逆のことをする逆転の発想も必要になってきます。
3:期限の甘さ
目標設定をしたとき、それを達成できたかどうかを確認するスパンはだいたい1週間や1カ月。
そのため、なんで自分は目標達成できたのか、できなかったのかが良く分らなくなっている。
4:数値で設定されていない曖昧なゴール
せっかく目標設定をして結果を記録しているのに、それを数字で管理できていないために次に活かせていない。
尊敬する人になるや影響力のある人になるという目標は非常に素晴らしいのですが、数値化が難しいため達成できたかどうかの検証が難しいです。達成の検証が出来るように数値化した目標を持ちましょう。
5:中途半端な検証
いろいろな方法を次々に試していく中で、結局何が一番効果的な方法なのかわからなくなり、最終アウトプットが中途半端に終わっている。
こうならないためにも、データを取ることは非常に大事です。いろいろ試したものの何が効果があったのか分からなければ、本末転倒です。しっかりとデータを取る癖をつけましょう。
6:自前主義
何かを新しく始める時ゼロから学び始めてしまった結果、何も生み出すことができなかったという状況になる。
高速PDCAを実践する8ステップ
以上の6つの問題を、“高速PDCA”ならば全て解決できるといいます。これらを解決するためには、以下の8つのステップが有効であると三木さんは解説しています。
- 大きな目標を立てる(週、月単位など)
- 小さな目標を立てる(1日が原則)
- 目標達成に有効な方法をリストアップする
- 期間を決めて、すべての方法を同時に試していく
- 毎日、目標と結果の違いを検証する
- 検証をもとに、毎日改善する
- 一番すぐれた方法を明らかにする
- 一番すぐれた方法を磨き上げる
日々、自分の目標が達成できているかどうかを確認することで、自然と勝ちパターンが身についていきます。そのためにも、考えながら行動し続けるという姿勢が必要不可欠です。