経営ハック-トレーニングで鍛える経営の継続力
スポーツや経営で成功している人間の共通事項の一つに『継続力』があります。「継続は力なり」と言う言葉が示す通り、成功している経営者らが身につけている様々な能力の中でも『継続力』は重要な力です。
今回は、多くの成功している経営者らが共通して持っている『継続力』を、どのようにして鍛え身に付けるかについて書いていきます。
継続力の鍛え方1~『スモールステップから始める』
多くのトレーニー達は、初めから「自分の限界はどんなものだろう」といきなり限界に挑戦しようとします。トレーニングを始めたばかりの頃は、思った以上に結果が出る事が多く気持ちが高ぶりますが、これには大きな落とし穴があります。それは、”筋力の増加に関節や腱が付いてこれず、肘や肩を痛めてトレーニングが出来なくなってしまう”と言う落とし穴です。瞬間的に頑張ることは誰でも出来ますが長続きしません。しかし、小さな努力をコツコツと継続する方が長く続けることが出来ます。
<経営者の場合>
経営にも同じ事が言えます。事業が上手く軌道にのっているからと、体制も整っていないのに勢いに任せて無計画に事業拡大していけばたちまち資金繰りも悪化して、事業を進めて行く事ができなくなります。安定した経営を進めていくためには、少しずつ確実に企業を成長させ、社内の体制や財務基盤を作りながら、企業としての地力を底上げしていく事に注力しましょう。
継続力の鍛え方2~『効果測定を行いコンディションを整える』
トレーニングは自分自身との戦いです。正しいフォームで正しい努力を続けていれば、必ず成長します。トレーニングに身体的な才能は必要ありません。ましてや、オリンピックを目指したり、競技をされている方は、他人との比較したくなるのもわかりますが、体力増進や精神力を鍛えるためにされている方が人と比較するのはナンセンスです。どれだけ正確に自分自身が決めたことをやり続けれるかだけを追求すれば必ず成長します。時には壁にぶつかる時もありますが諦めずに、乗り越えていく事がポイントになります。
<経営者の場合>
経営では、売上/原価/利益などの財務資料や社内の業務進捗報告書等から自社の状況を定期的に分析する事は最も重要です。定期的に分析する事で、アラートや異常値を見つけ出し、早急に対策を講じて行きます。月次試算表などの経営資料を定期的に作成して分析し、常に自社の経営状況を安定化させる事に注力していれば、企業は安定的に成長していきます。
自社の経営状況をベンチマーク先や市場と相対的に比較して分析し続けていく事で、独りよがりの経営ではなく、年次事業計画の修正や業務戦略など、実務にフィードバックしていく事ができます。
継続力の鍛え方3~『ケアを徹底的に学ぶ』
多くのトレーニーは体を鍛えることに興味を持っていますが、体を労わることに注意を払っていません。一流であればあるほど、体のケアは入念に行っています。体のケアをしないと結果的に体を壊し、トレーニングが続けれないので、断念せざるを得なくなります。
<経営者の場合>
経営者は自分自身の体調管理はもちろん、経営している企業の健康をケアする事が重要です。
企業の健康として代表的な要素が『財務(ファイナンス)』になります。財務(ファイナンス)の知識を持たずに、ただ営業攻勢をかけ売上を上げていく経営スタイルでは、資金繰りで失敗して黒字倒産に追い込まれる等のトラブルが発生します。これでは、日々無計画にトレーニングをして、体を壊していくトレーニーと同じです。やみくもに頑張れば良いという話ではありません。
経営者は、財務(ファイナンス)の知識を身に付ける事で、自社の状況把握だけではなく、改善や攻勢などの様々な重要な意思決定の可否判断基準としても明確な答えを見つける事ができます。もちろん一つの事例として財務を例に挙げていますが、人事・労務・業務など経営における様々な要素の健康もケアしていく事が重要です。
継続力の鍛え方まとめ
『継続力』という最高の力を手にするためには、前に進む力だけではなく、時には振り返る力と勇気が必要です。この力さえ身につければ、経営も必ず上手くいきます。大リーガーのイチロー選手も『夢や目標を達成するには1つしか方法がない、小さなことを積み重ねること』という言葉を残しています。小さなことからコツコツと続け成功を手に入れて下さい。