はじめに|アパレルショップの創業融資
服飾雑貨やアパレル、セレクトショップを開業したいと考える方にとって、創業融資は重要な資金調達の手段です。特に日本政策金融公庫が提供する創業融資は、多くの起業家が利用しており、その中心的な書類である「創業計画書」の記載内容が融資の可否を左右します。
本記事では、日本政策金融公庫の創業融資を受けるための「創業計画書」の書き方を解説し、特に服飾雑貨やアパレル、セレクトショップを開業予定の方に向けた具体例や注意点を紹介します。また、ファイナンスアイのサービスを活用して、融資の成功率を高める方法についても触れていきます。
これから創業を目指す方や、事業計画をブラッシュアップしたい方は、ぜひ参考にしてください。
日本政策金融公庫の創業融資のチャンスとは?
2024年上半期の融資状況
2024年上半期、日本政策金融公庫の融資状況が発表されました。特に、コロナ禍後に一時的に落ち込んでいた飲食店や小売業への融資が増加傾向にあり、これが服飾雑貨やアパレル業界にも好影響を与えています。
現在は、創業融資の審査基準が一部緩和され、特に地域密着型の店舗やオンライン展開を視野に入れた事業計画が評価されています。このチャンスを逃さず、しっかりと創業計画書を準備しましょう。
創業計画書で重要な4つの項目
創業計画書は、公庫融資の審査担当者に向けて、あなたの事業計画を説明する重要な書類です。以下の4つの項目を中心に、記載例やポイントを解説します。
1.創業動機をどう記載するか?
創業動機は、審査担当者に「この事業が成功する理由」を伝える重要な部分です。以下の4つのポイントを押さえましょう。
(1) 経験
具体的な経験年数や役職、資格などを記載することで、説得力が増します。例えば、
「婦人服の販売経験12年、バイヤーとしての実務経験5年」
といった形で、数字を交えると効果的です。
(2) 人脈
仕入れ先やSNSフォロワーの存在も有力なアピールポイントです。
例:
「現勤務先の取引先から仕入れを予定しており、SNSで1,000人以上のフォロワーがいます」
(3) 今創業する理由
店舗候補や市場動向を明記します。例えば、
「〇〇駅周辺の開発に伴い、新規店舗需要が増加しているため」
といった具体例を挙げましょう。
(4) 成功の自信
自分の強みを明確に伝えます。
例:
「専門学校時代からの夢であり、バイヤー経験を活かせるため成功を確信しています」
2.取り扱い商品とサービスの記載ポイント
この項目では、「どこで、誰に、何を、どのように」を明確に記載します。
(1) 事業内容
参考
- どこで:〇〇駅近くの店舗、ECサイト
- 誰に:30代女性とその子供
- 何を:婦人服、子供服、アクセサリー
- どのように:店舗販売およびECサイトで提供
(2) セールスポイント
競合との差別化ポイントを強調します。
参考
「親子でコーディネートできるセット商品を展開」
といった具体例を挙げることで審査担当者にイメージさせやすくなります。
(3) 販売戦略
具体的な集客方法を記載します。
参考
「InstagramやTikTokを活用し、ターゲット層にリーチする」
審査通過だけでなく、実際の経営にも役立つ内容にすることが重要です。
3.必要な資金と調達方法の注意点
必要な資金と調達方法は、具体的かつ現実的な内容を記載することが求められます。
(1) 設備資金と運転資金
- 設備資金:店舗内装や備品購入費用について、見積書を準備
- 運転資金:初期在庫や広告費、運営費を考慮
(2) 自己資金
総投資額の1/3以上の自己資金を用意することが推奨されています。
- 「総投資額895万円に対し、自己資金として300万円を準備済み」
4.事業の見通しをどう立てるか?
事業計画の信頼性を高めるため、収支計画や集客施策の根拠を明確に記載します。
(1) 毎月の収支計画
記載例
「開業から6カ月目で黒字転換を見込む計画」
月ごとの売上や経費を記載し、赤字期間とその解消時期を明確にします。
(2) 広告費の計上
売上の〇%を広告費として計上し、店舗とECサイトで分けて記載します。
(3) 売上創出の根拠
ポイント
- 集客方法(広告媒体、予算)
- 来店率、成約率の計算根拠
よくある失敗と成功の秘訣
創業融資の失敗例
注意ポイント
- 記載例のコピペで独自性がない。
- 必要な数値や具体的な根拠が不足している。
- 創業計画書の枠や様式におさめることが重要ではない。必ず、別に事業計画書や参考資料などの追加の補足資料を作成して提出する。
- 記載例にはない『売上創出の根拠』は必ず融資面談で質問される。
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「日本政策金融公庫の創業融資・創業計画書のポイント解説」
まとめ
服飾雑貨やアパレル、セレクトショップの創業を目指す方にとって、日本政策金融公庫の創業融資は重要な資金調達手段です。本記事で解説した創業計画書のポイントを押さえ、準備を整えることで、融資審査通過の可能性が大きく高まります。さらに、ファイナンスアイのサービスを活用して、安心して事業をスタートさせましょう。あなたの成功を心から応援しています!
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代表取締役 田中 琢朗(たなか たくろう)
国内M&A成約1位!BATONZ認定パートナー/認定アドバイザー/認定DD調査人
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大手の金融機関・上場企業の財務部門責任者などを歴任し、2014年にファイナンスアイを創業。業界歴30年・創業10年のベテラン。中小企業・個人事業主・起業家と一緒に、現場で泥臭く汗をかいて靴をすり減らして財務を軸に経営者を支援し続け、のべ10,000人以上の圧倒的な実戦経験を持つ。ノウハウを「ファイナンスアイ式メソッド」として確立。中小企業や個人M&Aにはびこる悪質なM&Aの被害をなくすために、M&A支援を本格化。売手・買手のいずれの立場からも真のM&Aを提供。現在も毎月150件以上の新規相談に対応し、毎週セミナーも開催中。
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