融資返済のリスケ(返済条件変更)には「返済再開」と「更新」があります。
経営改善計画書通りにリスケジュール(リスケ)を行っている場合でも、経営状況によっては金融機関から「返済再開」を打診されることがあります。この「返済再開」は、返済猶予の終了を意味していて当初の約定通りに返済をする必要があることを指しています。
もちろん、経営者や、企業によっては「返済再開」を選択することもあるでしょうが、経営改善計画書に則って業を行いたいと思う経営者もいるでしょう。
そうした場合にはリスケの「更新」をする必要があります。リスケ(返済条件変更)の「更新」をすると返済猶予の期間を延ばすことができ、資金繰りの余裕を保てます。また、返済猶予があればそれだけ経営改善をすることができるので、事業の立て直しもできるようになるのです。
ただし、すべての企業が「更新」できるわけではない点については知っておきましょう。
リスケ(返済条件変更)を「更新」するための条件
リスケ(返済条件変更)を「更新」してもらうには、いくつかの条件があり、それをクリアしないと「更新」することは難しいです。
リスケ(返済条件変更)の条件1
「経営改善計画書」の目標の8割以上を達成している。
リスケ(返済条件変更)の条件2
今後も経営改善が見込まれる。
リスケ(返済条件変更)の条件3
銀行員との交渉で「まだ返済するだけの資金体力がないという点」や「返済再開により経営改善が遅れる点」などを説明する。
上記のように、銀行が納得するだけの「更新」理由をつけなければ、銀行から「返済再開」を打診され、取引銀行優先でリスケ(返済条件変更)を進める必要が生まれるのです。
※注意点として、たとえ上手く交渉を進めても、銀行も善意で融資をしているのではなくビジネスとしてやっている以上、「更新できない事態」に陥る可能性もあります。
リスケ(返済条件変更)を「更新」するためのまとめ
リスケ(返済条件変更)を「更新」できる事を前提に経営を進めない。
金融機関もビジネスで融資を行っている以上、「更新」を認めない場合もあります。こうした場合には、一般的には「返済再開」となりますが、最悪の事態になるとサービサー(債権回収を専門に行う業者)へと債権が売却されます。
企業にとってリスケ(返済条件変更)をすることは経営上必要な事項であり、状況によっては「更新」が必要な場合もあります。ですが、必ずしも更新できると思うのではなく、「更新」するには条件があり、さらに銀行との交渉を上手く進める必要があることを認識しておくことが大切になります。
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