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銀行等からの資金調達・融資の際に重要な「売上予測」とは?
銀行などの金融機関が融資をする際に注視するポイントは、資金繰りなどの数字で見ることができるお金関係です。中でも今後の「返済可能性」を見る上で、「売上予測」を重視する場合があります。
将来的な売上の推移を予測する「売上予測」は、いつまでにいくらぐらいの売上を出すことが見込まれるのかが分かり、それに見合っただけの利益を期待することができます。もちろん、将来発生する売上はまだ分かりませんし、予測以上にも、予測以下になる可能性もあります。
しかし基本的に、銀行は「返済可能性」を判断する材料として「売上予測」にウエイトをおいている場合が多いのです。
資金調達には金融機関が納得のいく「売上予測」を作ることが大切
売上予測を立てる際には、「なぜその売上予測になるのか?」という根拠が重要になってきます。その場合、金融機関が納得いく理由として「過去の売上に基づく予測」が大切になってきます。
例)
単純に客単価が1,000円で1日100人の売上がある場合は、100,000円/1日の売上となります。
そして、1か月20日稼働するのであれば2,000,000円の売上になります。
このように過去の売上がある場合は、売上予測に対して強い根拠を持つことができるようになります。もちろん、業界が衰退気味や取引先が不渡りを出しているなど、市場環境によって納得されないこともあります。ですが、一般的には過去に基づいて売上予測を立てれば、銀行が納得する場合が多いのです。
ただし、創業間もない企業などシードステージにいる場合は、売上がないために「売上予測」を立てられない場合もあります。
そういった場合には、他のいくつかの方法があるので、読み手のことを意識しながら利用するといいでしょう。
実際に「売上予測」を立てる方法は企業によって異なる
前項で紹介した「売上予測」の立て方は分かりやすい例として用いましたが、実際にはより具体的に数字に落とし込む必要があります。
その立て方には以下のようなものがあります。
売上予測を立てる数式の例
- 業種平均法=客単価 × 設備単位 × 回転数
- 労働分配手法=目標売上総利益 = 予定年間支払い人件費 ÷ (人件費 ÷ 売上総利益率)
- 概算必要販売高法=年間販売高 = (目標利益 + 諸経費) ÷ 粗利益率
- 目標市場占有率法=1世帯当たりの年間消費額 × 商圏内世帯数 × 目標占有率
このような「売上予測」の立て方があり、「どのくらいの売上が必要なのか」や「市場占有率」を導き出して、それが可能かどうかを判断してもらうものとなっています。
このように売上予測の立て方によって、納得の得られない売上予測になる場合もありますし、納得の得られる売上予測にもなるのです。そのため、より納得の得られるように、具体的で信憑性の高い数字を用いるようにしましょう。